十勝港で水揚げされる鮮魚を最高の「握り」に。チャレンジと進化を続ける「鮨正」
地元で40年以上愛され続け、道外からもお客が通う鮨の名店
十勝港を抱き、豊富な海の幸に恵まれる広尾町ですが、いわゆる「観光客向け」に海鮮丼を専門に出すような飲食店はありません。だから「広尾の海の幸」を食べたい時は地元のお寿司屋さんに入ることになります。でも、旅先で「回らない寿司屋」に入るのは…なかなか勇気が要りますよね。
そんな皆さんにぜひおすすめしたいのが「鮨正(すしまさ)」さんです。
広尾町の中心部でお店を構えて41年。地元の方だけでなく、全国各地からお客さんが集う、人気の理由をご紹介します。
まずは食べてみる
初代・新谷雄二さんから鮨正を継いで4年になる二代目・新谷要一さんにおまかせで握っていただきました。要一さんは札幌プリンスホテルで寿司や和食などの腕を磨き、広尾町へと戻ってきました。
ネタは季節により変わるそうです。全部をネタバレしてしまってはもったいないので、ここでは一部をご紹介します。
- まぐろ 鮨の王道。しっとりとした美味しさ。
- しめさば しめて4日間寝かせるそうです。トロっとなめらかな舌触り!
- たまご 北海道ではあまり見られない鞍掛(くらかけ)という握り方で。
- いか 細かな隠し包丁で甘み増幅!
- ぼたん海老 口いっぱいに甘みと旨みが 広がります。
- ぼたん海老の卵とみその軍艦 エビみそ好きにはたまらない!
取材に伺ったのは7月下旬で、底引き網漁のお休みの時期だったため、魚種は多くないとおっしゃっていましたが、他にもいろいろと握っていただき、大満足の昼食でした。
お店から歩いていける距離に漁港があり、素材の鮮度や質は間違いなし。そしてそれらひとつひとつの素材に大将が丁寧な仕事を加え、さらに美味しさを引き立たせます。
これほど美味しい「回らないお鮨」、当然お値段が気になるところですが、実はとっても良心的!
【昼】
上握り ¥1,600 / 特上握り ¥2,000 / 海鮮丼 ¥1,600
【夜】
特上握り ¥2,500 / 宴会コース ¥3,500より / カウンターおまかせコース ¥7000
わざわざ遠方から訪れるお客様が多いことにも納得です。
いつ頃、何が美味しいの?
広尾の海の幸のベストシーズンについて大将に伺いました。
ゴールデンウィークから7月初旬
「時鮭(トキシラズ)」
秋鮭よりも若い、脂ののった希少な鮭。
7月
「昆布」
広尾の特産品のひとつです。
8月中旬〜
「鮭(いくら)」
底引き網もはじまり、マツカワ、ソイ、つぶ貝、たこなどバラエティ豊かになる時期。
9月〜10月末
「いわし」
隠れた特産品。いわし漁を専門とする漁師さん曰く「広尾沖のいわしが一番美味しい」のだとか!
10月中旬〜11月中旬
「ししゃも」
こちらも広尾の特産品です。この時期、タイミングが良ければ、珍しい「生のししゃもの握り」をいただくことができるかも?!
12月〜
「毛がに」「たら(白子)」
毎年12月の「広尾毛がにまつり」にはたくさんの人が広尾町を訪れます。
それぞれの「旬」を味わってみたくなりました!
鮨×テキーラのマリアージュ?!
さて、ここまでは一見、正統派のお鮨屋さんに見える鮨正さんですが、実はとても珍しいものがあります。カウンターの向こうにずらりと並ぶ、かっこいいボトルの数々…これ、ほとんどが「テキーラ」なんです。
大将は「テキーラマエストロ」という資格をお持ちの、大のテキーラ好き。
「たぶん日本で一番テキーラを揃えている鮨屋だと思いますよ」とニヤリ。
お鮨にテキーラなんて合うの?!と思う方は、ぜひ鮨正で大将おすすめのネタとのマリアージュを試してみてくださいね。
鮨正 大将・新谷要一さんからのメッセージ
鮨正へは東京からでも片道3時間(※)です。
意外と近いのでぜひお越しください。
※飛行機(羽田空港→帯広空港)と車(帯広空港→鮨正)で実際に大将が計ったタイムです。
名称 | 鮨正(すしまさ) |
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所在地 | 広尾町西1条7丁目 |
電話番号 | 01558-2-4286 |
営業時間 | 昼:11時30分~13時30分 夜:16時30分〜22時30分 定休日:火曜 |